猫でもわかるように?解説!ペットフード安全法って何?

猫と一緒に暮らすなら、なんとなくは知っておきたいペットフード安全法。正式には、「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律」という法律です。

ペットフード安全法について、できた経緯〜内容の要約、罰則などをまとめました。


ペットフード安全法は、国が基準・規格を定めて、製造、輸入、販売業者がそのルールを順守して事業を行い、 ペットフードの一定の安全性を確保するための法律です。

その目的は、「安全性の高いごはんを猫や犬に食べさせて大切にしましょう。可愛がりましょうね。」というものです。

この法律の対象について、2つポイントがあります。

1つ目は「ペットフード安全法」と言っていますが、対象は猫と犬になります。ハムスターなどの小動物、鳥、爬虫類、魚、虫などは法律の対象にはなりません。

2つ目は、対象になる「ペットフード」です。同じごはんでもお店で食べる場合や薬、調査研究用のペットフードは対象となりません。

対象になる例 総合栄養食
一般食(副食、おかず)
おやつ(トリート)、スナック、ガム
生肉
サプリ
ミネラルウォーター
店からテイクアウトしたペットフード
対象にならない例 またたび
猫草
おもちゃ

店で提供されるペットフード
調査研究用のペットフード

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この法律はなぜ生まれたのか?それは、2007年3月に世界中で起きた、有毒物質のメラミンとシアヌル酸が混入したペットフードにより、ペットが大量死した事件がきっかけです。

この事件は、ペットフードの製造委託を請け負っていたカナダのメニュー・フーズ社が製造したペットフードで起きました。中国から輸入した小麦グルテンやライスプロテインに、メラミンとシアヌル酸が混入されており、ペットが腎不全を発症して大量に死亡したのです。

日本では実際に被害は出ませんでしたが、大変な騒ぎとなりました。

この事件を受けて2007年8月より農林水産省と環境省が合同で法規制の導入を検討し、法案を提出。翌年の2008年6月にペットフード安全法が成立し、2009年6月より施工されました。

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この法律は、ペットフード(キャットフード)の製造、輸入、販売事業者に対する法律です。

国がルールを作り、事業者がルールを守って事業を運営する事で、一定以上の安全性のあるペットフードが飼い主、猫、犬のもとにとどくという感じです。

国、事業者、飼い主それぞれの責務、義務、求められている事をまとめました。

・ペットフードの基準、規格の設定します。[第5条]

・業者に対して設定された基準、規格に沿わない、または健康被害が出た、出る恐れのあるペットフードの製造、輸入、販売の禁止、廃棄や回収命令を事業者に対して出す事ができます。[第7条、8条]

・製造、輸入、販売を行う業者、その関連業者、施設等に対して法律の施工の必要範囲で業務報告の要求、立ち入り検査等を行う事ができます。[第11条、12条、13条]

製造、輸入、販売業者

・国が定めた基準、規格に沿わないペットフードを販売目的で製造、輸入、販売する事はできません。 [第6条]

・国が定めた基準、規格に合う表示がないペットフードの販売する事はできません[第6条]

・製造、輸入を行う事業者は、事業を始める前や変更等があった際に、農林水産大臣及び環境大臣に各種情報の届出義務があります[第9条]

・製造、輸入を行う事業者は、帳簿を用意し、定められた事項を記載、保存する義務があります[第10条]

飼い主

ペットフード安全法上の責務、義務等はありませんが、一緒に暮らすペットの生態や必要な栄養素、食べ物などについて理解し、適切な給餌を行う責任があります。

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国が決め、事業者が守るべき基準、規格の一部として成分規格、製造方法の基準、表示基準の3つの項目があります。

成分規格

農薬 グリホサート:15μg/g
クロルピリホスメチル:10μg/g
ピリミホスメチル:2μg/g
マラチオン:10μg/g
メタミドホス:0.2μg/g
汚染物質

※環境中に存在する物質で、意図せず愛玩動物用飼料中に含まれるもの

アフラトキシンB1:0.02μg/g
デオキシニバレノール:2μg/g(犬用)1μg/g(猫用)
カドミウム:1μg/g
鉛:3μg/g
砒素:15μg/g
BHC(α-BHC、β-BHC、γ-BHC、δ-BHCの総和):0.01μg/g
DDT(DDD及びDDEを含む):0.1μg/g
アルドリン及びディルドリン(総和):0.01μg/g
エンドリン:0.01μg/g
ヘプタクロル及びヘプタクロルエポキシド(総和):0.01μg/g
添加物 エトキシキン・BHA・BHT:150μg/g(合計量)
亜硝酸ナトリウム:100μg/g
その他 メラミン:2.5μg/g

製造方法の基準

有機微生物 加熱し、乾燥する場合は原材料等に由来し、かつ発育しうる微生物を除去するのに十分な効力を有する方法で行う
プロピレングリコール
猫のキャットフードへの使用禁止
その他の有害物質等 有害な物質を含んでいたり、病原微生物により汚染された原材料の使用禁止

表示基準

ペットフードの名称、賞味期限、原材料名、原産国、事業者名称と住所を記載する必要があります。

■表示の例


ペットフードの名称 商品名のことです。犬用なのか、猫用なのかをわかりやすく表記します。
賞味期限 年月日、年月形式が表記されています。
原材料名
原則として、添加物を含めて使われている原材料がすべて表記されています。
原産国 最終加工工程を完了した国名が表記されています。
事業者名称と住所 事業者名と事業者が製造、輸入、販売のどれに属すか、住所が表記されています。

罰則

罰則は違反した内容によって最大一年以下の懲役、最大1億円以下の罰金が科せられます。

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ペットフード安全法=安心安全ではない


いかがでしょうか。この法律のおかげでペットフードを取り巻く状況は少しは良くなったのではないでしょうか。もちろん今後も適宜見直しして改良していく必要はありそうですが…

言うまでもないですがペットフード安全法があるから安心や安全というわけではありません。

やはり肝心なのは、飼い主が猫の生態について正しく理解し、良いペットフードの選び方やあげ方を勉強し続ける必要があると思います。

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参考情報

農林水産省:ペットフードの安全関係(ペットフード安全法 事業者のみなさま向けページ)

e-GOV:愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律

環境省自然環境局:ペットフード安全法

SIサイエンス株式会社:メラミンとシアヌル酸

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